
悩まずにはいられない人 (PHP新書)
加藤 諦三
PHP研究所 / 2015-03
この本について
最近、「もう動く気力がないのに、頭の中だけはずっとざわついている」という声をよく聞きます。自分でも「嘆いてばかりだな」と分かっているのに、じゃあ現実に向き合えるかと言われると、それはそれでしんどい。改善策を示されると逆に腹が立つ、というあの感覚です。僕も仕事でつまずいた時、まず嘆くほうに流れてしまうのでよく分かります。 『悩まずにはいられない人』は、そんな“嘆きモード”の裏側を淡々と説明してくれる本でした。たとえば、嘆くのがやめられないのは怠けではなく「それが心理的にいちばん楽だから」という指摘。努力する気力がないのに、周囲からは立派な大人として扱われたいという矛盾した欲求。あるいは、目の前の悩みよりも、過去の処理されていない怒りが再生されているだけかもしれない、という視点。どれも自分の中にうすうす感じていたけれど、言語化できなかった部分でした。 この本が効くのは、「どうすれば前向きになれるか」ではなく「いま自分が何を求めていて、なぜ同じところでつまずくのか」を静かに整理したい時です。大げさに人生を変えてくれるタイプではないけれど、嘆きのクセがどう積み重なり、どう悪循環になるのかが分かるだけでも、翌日の気持ちの使い方が少し変わります。自分の助けの欲求を認められる人は、そこから先が明るくなるという話にも、妙に納得がありました。 向いているのは、「つらいとは言うけれど、自分でも何に怒っているのか分からない」と感じている人です。嘆きの正体に名前がつくだけで、意外と身動きが取りやすくなります。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの24%が集中しています。
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