
合本 この国のかたち【文春e-Books】
司馬遼太郎
文藝春秋
累計読者数6
平均ハイライト数 11.8件/人
推定読了時間 約13時間43分
star総合評価 33/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 10%
この本について
仕事でも日常でも、「細かく指示すべきか、任せるべきか」で迷うことがよくあります。責任者として前に出るほど、自分が全部抱え込んで息苦しくなるあの感じ。判断の軸がほしくて歴史書に逃げることがあるのですが、この本はその迷いにちょっと違う角度から風を通してくれました。 司馬遼太郎が描く人物たちは、才能や勇ましさよりも、置かれた役目にどう身を処すかが際立ちます。秀吉が自分の勢力をあえて膨らませて見せず、前線指揮官としてふるまい続けたところや、大久保利通が「御評議にはなりますまい」と淡々と語法で政務を動かしたところは、現代のチーム運営にも妙に重なる瞬間があります。役割をどう見せるかで、周囲の動きが変わるんですよね。 そして読んでいて一番刺さったのは、薩摩の「テゲ」という感覚でした。大枠だけ示して細部は任せる、上に立つ者は象徴性を保ちつつ、あえて自分を“虚”にして余白をつくる。それがうまく回れば仕組みが勝手に動き出すし、逆に勘違いすると暴走にもなる。その危うさまで含めて、今の自分の働き方を見直す材料になりました。 歴史を知るというより、「役割の持ち方」を考えたい人に向いている一冊です。焦って答えを探すより、少し距離を置いて見たいときに静かに効いてきます。
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出版社による紹介
『文藝春秋』の巻頭随筆として十年にわたり連載された「この国のかたち」。長年の間、日本の歴史からテーマを掘り起こし、香り高く稔り豊かな作品群を書き続けてきた筆者が、この国の成り立ちについて研ぎ澄まされた知性と深く緻密な考察をもとに書き綴った歴史評論集。その1〜6巻を合本のかたちで!
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