
保守と大東亜戦争 (集英社新書)
中島岳志
集英社 / 2018-07
累計読者数4
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推定読了時間 約5時間46分
star総合評価 49/100
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この本について
最近、「正しさ」とか「責任」とか、そういう言葉が重たく感じる瞬間が増えました。誰かが極端に振れるたびに、自分はどう距離を取ればいいのか分からなくなる。歴史や政治の話題に触れるときも、どこまで疑って、どこまで信用すべきなのか迷うことが多いです。 『保守と大東亜戦争』は、そんな揺れやすい気分に静かに効いてきます。本書で描かれる戦前・戦後の論客たちは、一枚岩の“思想家”ではなく、迷い続けながら判断しようとした生身の人です。彼らが警戒したのは、左右問わず「絶対的正義」を掲げる心理の粗さで、そこには自分の迷いにも似た感覚がありました。また、戦前の超国家主義と戦後の左翼的熱狂が同根であるという指摘は、何かを“信じすぎる”ときに人間が陥る傾向を照らし返してくれます。さらに、保守が大切にしてきた「人間は不完全である」という前提は、完璧な答えを求めて空回りしがちな思考を少し緩めてくれます。 読んでいて感じたのは、極端な話に引っ張られそうになったとき、立ち止まるための手すりのような本だということです。歴史や政治の話が目的ではなく、人間の迷い方や距離の取り方を学ぶ本に近い。特に「すぐに結論を急いでしまう自分が嫌だ」という人には、静かに刺さると思います。
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出版社による紹介
戦前の日本の立場に積極的な意義を見出そうとし、第二次世界大戦を東アジア解放のための「聖戦」だったとみなす「保守」派。しかし、戦争を賛美することが、いつから「保守」になったのか?じつは、戦前日本において保守論客は、軍国主義に抵抗し、批判の論陣を張っていた。あるいは、兵として軍の欺瞞を目の当たりにし、壮絶な暴力を経験した保守派は、軍国主義・超国家主義に強い嫌悪感を示していた。すでに鬼籍に入った、戦中派保守たちが残した言葉に向き合いながら、いま、最も注目を浴びる政治学者・中島岳志が、現代において真に闘うべきものはなにかを炙り出す。
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