
自民党 価値とリスクのマトリクス
中島岳志
この本について
政治の話題って、どうしても「結局どの立場が正しいのか分からない」とか、「自分の生活とどうつながるのか見えない」とか、そんなモヤモヤがつきまといますよね。与党内でも考え方がこんなに違うのに、一枚岩で語られがちなのも、余計に混乱を招くところだと思います。 この本は、自民党の歴代政治家の価値観を「リスクの個人化/社会化」や「小さな政府/大きな政府」といった軸で丁寧に整理していくので、ただ人物評を並べるのではなく、彼らが何を前提に政策を選び、どんな社会像を描いていた(いる)のかが立体的に見えてきます。読者が保存していた抜粋を見ても、「敗者と弱者の線引き」「再チャレンジを支える制度」「働き方を変えない限り少子化は止まらない」など、“自分ごととして考えざるを得ないポイント”に刺さっている印象でした。政治思想の違いが、教育や雇用や福祉といった日常の課題にどう跳ね返ってくるのかが見えると、ニュースの読み方も自然と変わります。 とはいえ、この本は特定の立場に誘導してくる感じではなく、むしろ「なぜ意見が分かれるのか」を落ち着いて理解するための地図に近いです。右派的な言説も、新自由主義的な改革論も、どこから来て、どんな弱点を抱えているのかまで含めて描かれているので、政治を“好き嫌い”ではなく“構造”として眺められるようになります。 政治ニュースを眺めながら、「どうしてこういう判断になるんだろう」と立ち止まってしまう人に刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの29%が集中しています。
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