
会社は伸びてるときに売りなさい。
島袋直樹
クロスメディア・パブリッシング(インプレス) / 2018-08-02
この本について
起業や経営をしていると、「この事業、どこまで自分が握っておくべきなんだろう」というモヤモヤがつきまといますよね。伸ばすことは好きだけど、その後の運営にエネルギーが持たないとか、逆にコツコツ育てるほうが得意だけど、急成長のフェーズでは自分が壁になってしまう気がするとか。そういう“フェーズごとの自分の限界”に気づき始めたときに、この本がかなり刺さります。 著者が繰り返し語っているのは、「先に出口を決めると、経営の判断が一気にクリアになる」ということ。IPOか、継承か、廃業か。どれが正解という話ではなく、ゴールを持つことで、事業の伸ばし方や採用方針、日々の意思決定がぶれにくくなる感覚があります。特に、経営をマラソンではなく駅伝にたとえる部分は、“全部自分で抱え込んでいた時期”がある人ほど、胸に刺さると思います。 もうひとつ大きいのは、「売れる会社と売れない会社の差がどこにあるのか」が具体的に語られているところです。社内に制作機能があるかどうか、現場が経営者不在で回るかどうか、事業の“オリジナル性”がどこにあるか。こういう視点は、売却を目指していなくても、事業を健全に育てるためのチェックリストとして機能します。 自分の役割がどこまでなのか迷い始めた人、あるいは「このまま全部ひとりで走り続けるのは違う気がする」と感じている人には、静かに効く一冊だと思います。
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