
恋愛制度、束縛の2500年史~古代ギリシャ・ローマから現代日本まで~ (光文社新書)
鈴木 隆美
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この本について
恋愛について考えるとき、「なんでこういう価値観になってるんだろう」「自分の感じている違和感ってどこから来たんだろう」と立ち止まることがあります。甘えたい気持ちと自立したい気持ちが同居したり、ロマンチックな恋愛像にしんどさを覚えたり。その理由を自分の中だけで整理しようとしても、結局もやもやが残るんですよね。 この本は、そのもやもやを歴史の側から落ち着いて照らしてくれます。西野カナ的な“甘え”の構造から、中世の宮廷恋愛がつくったレディファーストの元祖、さらにはロマン主義が恋愛を「宗教」レベルに押し上げた話まで、現代の恋愛観に埋め込まれたルーツが丁寧に説明されていきます。恋愛って個人の感情だけでできていると思いがちですが、実は数千年分の制度や宗教や物語が積み重なって今の形になっているんだ、と腑に落ちる瞬間が何度もありました。 特に、日本の「キャラ萌え」とヨーロッパ的な「愛」が水と油のように混ざりきらない、という指摘は、自分の感覚の説明書を渡されたような感覚になります。無理にどちらかに寄せなくていいし、自分が抱える違和感にも筋道がある。そう思えるだけで気が軽くなりました。 恋愛について「なんでこうなるんだろう」を放置したくない人に静かに刺さる本です。
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