
困難な成熟
内田 樹
累計読者数10
平均ハイライト数 72.5件/人
star総合評価 74/100
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この本について
最近、「努力ってどこまで自分の意思なんだろう」とか、「組織のルールに合わせているうちに、自分の感覚がよくわからなくなる」といった相談をよく聞きます。まじめにやっている人ほど、現実の複雑さに押しつぶされる感じが出てくるんですよね。僕自身も、努力や正しさをまっすぐ信じようとすると、逆に身動きが取れなくなる瞬間があります。 内田樹さんの『困難な成熟』は、その行き詰まりに直接効くような一冊でした。努力はそもそも「自分で選べる部分は全部じゃない」とか、組織や社会がどうして「監視する人をさらに監視する人が増えていく」のか、とか、頭では薄々わかっていたけれど言語化できなかったことを、少し距離を置いた視点で示してくれます。特に、「正しい現実認識が自分への呪いになることがある」という指摘は、行動できない理由を抱え込んでいた自分にはかなり刺さりました。 読んでいると、社会の仕組みや人間関係の“どうにもならなさ”を説明してくれるだけでなく、「それでも生き延びるために、どこで判断を保留し、どこで踏みとどまるか」を考える余白が生まれます。完璧な答えじゃなくて、少しだけ姿勢を変えるヒントがほしい人に向いている本です。 こんな人に刺さると思います。自分のせいにしすぎて疲れている人。
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