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今昔百鬼拾遺 鬼 【電子百鬼夜行】 (講談社タイガ)

今昔百鬼拾遺 鬼 【電子百鬼夜行】 (講談社タイガ)

京極夏彦

講談社 / 2019-04-19

累計読者数3
平均ハイライト数 11.7件/人
推定読了時間 約3時間24分
star総合評価 47/100
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この本について

人を相手にしていると、「なぜあの人はあんな振る舞いをするんだろう」と理由を探しては行き止まりにぶつかることがあります。理屈で整理したいのに、どう考えても説明が付かない。そのたびに、こちらの中だけがざわついていく感じがあると思います。 京極夏彦の『今昔百鬼拾遺 鬼』は、その“説明のつかない揺らぎ”を無理に整えようとせず、むしろ正面から扱ってくれる作品でした。抜粋にある「か人でないものに擬えることは一種の逃げなのだ」という一文に惹かれた方は多いと思います。人の異常さや理不尽を妖や鬼に押し付けてしまえば一度は安心できますが、本当のところは、その奇妙さも含めて「人は皆、狂気と背中合わせで生きている」という視点を静かに突きつけてきます。印象だけでは判断できないけれど、印象が生まれた理由は必ずある──そんな描写が続くことで、自分が他人に感じる違和感の扱い方が少し変わりました。 さらに、因縁や虚無といった言葉が繰り返し現れるのも印象的で、「理由は多分、ない」という冷静さを受け入れたとき、他人の不可解さだけでなく、自分の中の空白にも触れざるを得なくなります。とはいえ絶望的になるわけではなく、ただ“そういうものとして在る人間”を描いていく物語なので、読み終えてもじわじわ効いてくるタイプの本です。 他人の不可解さに振り回されがちな人に刺さると思います。説明できないものを排除せず、かといって美化もせず、「人ってこういうところがあるよね」と並走してくれる一冊でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

「先祖代代、片倉の女は殺される定めだとか。しかも斬り殺されるんだという話でした」 昭和29年3月、駒沢野球場周辺で発生した連続通り魔・「昭和の辻斬り事件」。七人目の被害者・片倉ハル子は自らの死を予見するような発言をしていた。ハル子の友人・呉美由紀から相談を受けた「稀譚月報」記者・中禅寺敦子は、怪異と見える事件に不審を覚え解明に乗り出す。百鬼夜行シリーズ最新作。
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