
3歳までに絶対やるべき幼児教育―頭のいい子に育てる
佐藤 亮子
東洋経済新報社 / 2019-12-06
この本について
子どもの「3歳までが大事」と聞くたびに、正直どこまで本気にすればいいのか迷うことがあります。言語も性格もまだ形になっていない時期だからこそ、親ができることが多いのはわかる。でも、具体的に何をどうすればいいのかとなると、途端に霧がかかったようになる。そんなモヤモヤに、この本はかなり実務的に向き合ってくれました。 読者が保存している抜粋を見ていると、「感情の土台はあとから乗せられない」「学習習慣は生活の中にじわっと入れ込む」といった“取り返しのつきにくい部分”への不安に刺さっている人が多い印象です。この本が効くのは、そこに対して、やみくもに頑張れと言わず、親のふるまいや環境づくりを具体的な行動に落として示してくれるところ。たとえば、絵本や童謡に触れる理由を「感情の機微を理解する経験」として説明してくれたり、公文のプリントを子どもにやらせる前に親が楽しそうにやってみせるという“入り口の作り方”を丁寧に描いてくれる。こういう現実的な導線は、理想論よりはるかに役に立ちます。 もうひとつ印象的だったのは、叱らない・押しつけないといった姿勢を「甘やかし」ではなく、自己肯定感の土台として扱っているところです。子どもがやる気になるまで半年でも一年でも待つ、というエピソードは、焦って空回りしがちな親にとって救いになるはず。やることは多いけれど、全部“親の完璧さ”を求めているわけじゃないんだな、と少し肩の力が抜けました。 「早期教育って気になるけど、スパルタにも理想論にも寄りたくない」という人に刺さる一冊だと思います。
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