
悲しみの秘義 (文春文庫)
若松 英輔
ナナロク社 / 20151127
累計読者数13
平均ハイライト数 12.4件/人
推定読了時間 約1時間42分
star総合評価 57/100
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この本について
忙しく過ごしていると、ふと「分かったつもりになっているだけかもしれない」と不安になることがあります。人との距離の取り方も、孤独との向き合い方も、正解が見えないまま手探りで進んでいる感じが続く。頭で理解しようとすると余計に迷ってしまう、そんなときに手元に置いておきたくなるのが『悲しみの秘義』でした。 この本は、悩みを一気に解決してくれるような派手さはありません。でも、読んでいると心のどこか深いところで「ここから考え直してみてもいいのかもしれない」と静かに軌道が変わる瞬間があります。例えば、悲しみや孤独をただのマイナスとして切り捨てず、その奥にある情愛や自己との対話を見つめ直す視点。あるいは「考えるとは、揺れたまま問いを生きてみること」という言葉に背中を押されて、安易な答えに逃げずにもう少し自分の感情を味わってみようと思えること。人との別れや喪失を経験したあとに、ようやく見えてくるつながりの形を受け止める準備をしてくれること。 特に、自分の感情にちゃんと向き合いたいのに、どう向き合えばいいか分からなくて立ち止まっている人には深く届くと思います。悲しみや孤独を避ける対象ではなく、生きていくための土台として捉え直す体験を、この本がゆっくり伴走してくれます。
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出版社による紹介
悲しみを通じてしか見えてこないものが、この世には存在する。涙は、必ずしも頬を伝うとは限らない。悲しみが極まったとき、涙は涸れることがある。深い悲しみのなか、勇気をふりしぼって生きている人は皆、見えない涙が胸を流れることを知っている。人生には悲しみを通じてしか開かない扉がある。悲しむ者は、新しい生の幕開けに立ち会っているのかもしれない。耳をすます、小さな声で勇気と希望に語りかける、二十五編のエッセイ。
目次
悲しみの秘義
見えないことの確かさ
低くて濃密な場所
底知れぬ「無知」
眠れない夜の対話
彼方の世界へ届く歌
勇気とは何か
原氏喜の小さな手帳
師について
覚悟の発見〔ほか〕
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