
ブルックリン・フォリーズ(新潮文庫)
ポール・オースター and 柴田元幸
新潮社 / 2020-06-01
累計読者数8
平均ハイライト数 4.1件/人
推定読了時間 約4時間46分
star総合評価 38/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 13%
この本について
最近、自分がどこに向かって生きているのかよく分からなくなることがあります。仕事はこなしているのに手応えが薄かったり、気づくと「ちゃんとした大人」を演じるだけで終わっていたり。そんなとき、人ってもっと雑で、矛盾してて、でも愛おしい存在なんじゃないかと思わせてくれる物語に救われます。 『ブルックリン・フォリーズ』はまさにそういう本で、完璧でも劇的でもない人たちが、場当たり的に生きながら、ふとした瞬間に誰かの人生にぬるっと入り込んでいく。その関わり方が妙にリアルで、読んでいるうちに「自分もこんなふうに何人もの自分を行き来しながら生きてるよな」と静かに認められてくるんです。あの長い“気をつけろよ”リストのような、乱暴さと優しさが同居した呼びかけも、心が弱ってる日に意外と効きます。 それに、この物語に出てくる人たちは、どこか不器用で、善人でも悪人でもなく、その時々で正しさを選びそこねたりします。でもだからこそ、誰かと一緒に生きようとする瞬間だけは妙にまっすぐで、そこがぐっとくる。コミュニティと呼べるほど立派じゃないけど、「この人たちとなら続けていけるかも」と思える関係のつくり方が、少しだけ見えてきます。 人生に大きな答えは求めてないけれど、迷いながら続ける力がほしい人に刺さる一冊だと思います。
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出版社による紹介
六十歳を前に、離婚して静かに人生の結末を迎えようとブルックリンに帰ってきた主人公ネイサン。わが身を振り返り「人間愚行(フォリーズ)の書」を書く事を思いついたが、街の古本屋で甥のトムと再会してから思いもかけない冒険と幸福な出来事が起こり始める。そして一人の女性と出会って……物語の名手がニューヨークに生きる人間の悲喜劇を温かくウィットに富んだ文章で描いた家族再生の物語。
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