
プログラムはなぜ動くのか 第3版 知っておきたいプログラミングの基礎知識
矢沢 久雄
日経BP / 2021-05-14
この本について
プログラムを書くたびに「結局、コンピュータの中で何が起きてるんだっけ」と立ち止まることが、僕は今でもあります。動くコードは書けるけど、OSがどうやってプログラムをメモリに載せて、CPUがどんな順番で命令を拾っていくのか、そのあたりが曖昧なまま進んでしまうと、バグの原因を勘で探してしまったり、想定外の挙動に説明がつかなくなったりします。 この本は、そういう“仕組みの底”が気になるときにほどよく効きます。読んでいて印象的だったのは、レジスタやプログラム・カウンタがどんな役割で動いているのかを、ごく当たり前の順番として描いてくれるところでした。例えば、引き算が内部では足し算として処理されていたり、関数呼び出しがジャンプ命令とスタック操作で成り立っていたり、普段は黒箱になりやすい部分が具体的な手触りでつかめます。2の補数やシフト演算が「なぜそうなっているのか」まで落とし込まれているので、単なる知識ではなく、コードを書くときの見えない前提として積み上がっていく感じがあります。 個人的には、プログラムがメモリにロードされてからクロックに合わせて命令が読み出される流れを、頭の中で自然に追えるようになったのが大きかったです。実務で直接レジスタを触ることはなくても、CPUがどう動くのかをなんとなくでもイメージできると、配列ひとつ扱うときでも“何が大変なのか”が分かるようになるんですよね。 「動く理由が分からないままコードを書いていて不安」という人には、ちょうどいい深さだと思います。理解の土台を、自分の手で固めたいときにそっと置いておける一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの17%が集中しています。
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