
きれいになりたい気がしてきた
ジェーン・スー
この本について
年齢とともに、鏡を見るたびちょっとした落ち込みが増えたり、誰かの無邪気な一言に妙に傷ついたり、「このまま変わらないでいいのかな」とぼんやり不安になることってありますよね。私も同じで、放っておくと自分の機嫌の取り方すら忘れそうになる瞬間があります。 ジェーン・スー『きれいになりたい気がしてきた』は、そんなモヤモヤに無理やり答えを出す本ではなくて、「ああ、みんなこんなふうに揺れながら生きてるんだな」と肩の力が抜ける一冊でした。特に効くのは、自分の“いま”をどう受けとめ直すかという視点です。昔のベストな姿にしがみつく気持ちも、我慢が積もると他人を妬んでしまう癖も、痛いほど正直に書かれていて、そのうえで「じゃあ、これからどうする?」と現実的な落としどころに導いてくれます。美しさを保つのは努力がいるけれど、若さじゃなく“自分のチャーム”で勝負するという発想に切り替わると、少しだけ前向きになれるんですよね。 さらに、この本は「美を自分のために育てる」ことを丁寧に掘っていて、努力や変化を恥じない姿勢がとてもやさしいです。抜け感や自然体を強要される時代のなかで、歳を重ねるほど手間のかけ方に差が出るという現実も、逃げずに受けとめています。そのうえで、自分を嫌いにならないための工夫を積み重ねていくしかないという結論に、私は妙に救われました。 自分の変化にうまく折り合いをつけられない人、誰かと比べて落ち込むクセが抜けない人に、静かに刺さる本です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの40%が集中しています。
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