
東大ファッション論集中講義 (ちくまプリマー新書)
平芳裕子
筑摩書房 / 20240911
累計読者数17
平均ハイライト数 22.1件/人
star総合評価 59/100
start序盤集中型
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この本について
服って毎日着てるのに、自分がなにを基準に選んでいるのかよく分からなくなる時があります。流行に合わせているつもりが、実は見えない型にはまっていただけなんじゃないか…みたいな感覚です。そういうモヤモヤをそのまま抱えて読むと、この本は「自分の身体とファッションの距離」を少し立体的に見せてくれました。 印象的だったのは、まず“身体の不安や脆さがファッションを形づくってきた”という視点です。解放を目指すと言いながら別の形で締め付けが生まれる矛盾を、歴史やアートの変化と重ねて説明してくれるので、自分がなぜ特定のシルエットに惹かれたり、逆に苦しく感じたりするのかが言語化されていきます。また、ミュージアムに置かれた服が「着るもの」から「見るもの」に変わる話は、日々のコーデをどう扱っているのかを問い返されているようでした。流行の即時性やデジタル加工の話も、ただ批評する以上に、自分がどんなイメージを内面化しているのかを静かに突きつけてきます。 ファッションの好き嫌いとは別に、「知らないうちに何に縛られていたのか」を整理したい人には刺さると思います。読んでいる間ずっと、自分のクローゼットの景色が少し違って見える本でした。
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出版社による紹介
東京大学文学部史上初の講義を書籍化!
教養としてのファッション
ファッションとは何か? 衣服とは?
12のテーマを通じて文化や芸術としての
ファッションを学び、歴史と未来に問う。
東大生の反響を呼んだ一度きりの特別講義が
その熱を凝縮した一冊となってよみがえる。
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この教室にいる誰もが服を着ています。私たちの身体を通して文化を作り上げ、資本主義社会のすみずみまで浸透し、日本のみならず世界経済を動かしているのが、ファッションです。にもかかわらず私たちはなぜ、ファッションを「浅い」ものとして見過ごそうとするのでしょうか。それは、ファッションを問うことが、私たち自身の、そして現代社会の根幹を揺るがす問題を孕んでいるからかもしれません。(本文より)
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目次
それでもファッションを研究する――イントロダクション
集中講義1日目 西洋のパラダイム
第1講 裁断と縫製――衣服に起源はあるのか
第2講 言葉と学問――ファッションは何を意味するのか
第3講 作法と流行――ファッションはなぜ女性のものとなったのか
集中講義2日目 近代がもたらしたもの
第4講 自由と拘束――女性の身体は解放されるのか
第5講 モデルと複製――ファッションデザインの近代
第6講 メディアとイメージ――衣服がファッションになるとき
集中講義3日目 創造性への問いかけ
第7講 展示と鑑賞――ミュージアムのファッション展
第8講 身体と表象――ファッションとアートの接近
第9講 名と言説――シャネルはなぜ評価されるのか
集中講義4日目 歴史と未来をつなぐ
第10講 女性と労働――お針子像は消えたのか
第11講 日本と近代――洋服とはなんだったのか
第12講 批評と研究――ファッション学からファッションスタディーズへ
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