
能面検事の死闘 (光文社文庫)
中山 七里
累計読者数4
平均ハイライト数 3件/人
star総合評価 40/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 47%
この本について
最近、社会のニュースを見ていると「これって正しさなのか、それとも誰かの感情に振り回されてるだけなのか…」と分からなくなる時があります。弱い立場の人が置き去りにされている気もするし、一方で声の大きさだけが正義みたいな空気にもしんどさを覚える。自分の中の基準が揺れるあの感じ、けっこう疲れます。 『能面検事の死闘』を読んで驚いたのは、この揺れそのものを丁寧に扱ってくれるところです。弱者を救うべきだという理屈と、感情で裁いてはいけないという原則。そのどちらにも一理あるからこそ、私たちは迷うわけで、この物語の検事たちも同じように葛藤します。たとえば「健康な人間に病人の苦悩は分からない」という一文は、自分がどれだけ“分かったつもり”でいたかを突きつけてきますし、逆に「市民感情は雑音でしかない」という強い言葉は、正義のラインを引くことの冷たさと必要性を同時に考えさせます。 読んでいると、善悪の二択では割り切れない場面でどう踏ん張るか、少しだけ輪郭が見えてくるような感覚があります。誰かの怒りや悲しみに共感しつつも、立場によってはあえて距離を取ることもある。そんな現実的なバランス感覚が、この作品には静かに流れています。 社会の“正しさ”に振り回されてしんどくなっている人に刺さる一冊です。
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多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの38%が集中しています。
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