
能面検事 (光文社文庫)
中山 七里
累計読者数4
平均ハイライト数 3.5件/人
推定読了時間 約7時間2分
star総合評価 42/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 37%
この本について
仕事でも人生でも、理想と現実のあいだで足が止まることってありますよね。無理して突っ込めば摩耗するし、かといって安全運転を続けていると、自分が薄くなっていくような不安が残る。そんなモヤモヤを抱えたまま動けなくなる時期が、僕にもけっこうあります。 『能面検事』を読むと、その葛藤が少しだけ整理されます。登場人物たちは皆それぞれの“正しさ”を抱えて動いていて、そこには保身や功利が混じる瞬間もあれば、理想に向かって無茶をする場面もある。行き過ぎた追跡やメールの連打みたいな行動を「ありえない」と切り捨てるより、なぜそんなことをしてしまうのかを丁寧に追っていく展開が、現実の自分にも刺さるんです。理想は追うほど苦しくなるのに、追わないと心が萎む。そのジレンマの扱い方に、物語を通して少し光が差す感じがあります。 それと、組織の“体面”をどう扱うかも妙にリアルです。誰が何のために戦っているのかが入り乱れるなかで、自分はどこで線を引くのか。読んでいると、正義とか覚悟みたいな大きな言葉より、日常の判断の積み重ねのほうがよほど人を形づくるんだなと感じました。 理想と現実の狭間で気持ちが揺れる人に、そっと効く物語です。
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出版社による紹介
大阪地検一級検事の不破俊太郎はどんな圧力にも屈せず、微塵も表情を変えないことから、陰で“能面”と呼ばれている。新米事務官の惣領美晴と西成ストーカー殺人事件の調べを進めるなかで、容疑者のアリバイを証明し、捜査資料が一部なくなっていることに気付いた。これが大阪府警を揺るがす一大スキャンダルに発展して―。“どんでん返しの帝王”が新たな名探偵を生み出した!驚愕の検察ミステリー!!
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