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鬼平犯科帳(一): 1

鬼平犯科帳(一): 1

池波 正太郎

文藝春秋 / 2000-04-10

累計読者数10
平均ハイライト数 1.1件/人
推定読了時間 約3時間52分
star総合評価 42/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 54%

この本について

最近、人に向き合うときに「どこまで踏み込んでいいんだろう」とか、「正しさと情のバランスって難しいな…」と感じることが増えてきました。効率や合理性ばかり求められる場面が多いと、情を持つこと自体が余計なことに思えてくる瞬間もあります。でも、本当はそこに自分の判断の軸が隠れていたりしますよね。 『鬼平犯科帳』を読むと、その迷いが少しだけ整う感覚がありました。火付盗賊改という“特別警察”の立場にいる平蔵は、法より情を、情より理を、と一つに寄らず、状況ごとに身を翻していきます。規則通りに動く町奉行とは違い、臨機応変に処していく姿がとても人間らしい。現代の「情が削られがちな空気」と対照的だからこそ、読者が保存した抜粋にある「情の裏うちなくしては智は鈍る」という言葉が刺さったのだと思います。判断を迫られる日常の中で、自分の中に眠っていた“人としての重心”を思い出させてくれるんですよね。 しかも、池波作品は説教じみていないのに、登場人物の振る舞いから自然と胸に落ちるところがある。平蔵が笠を慌ててかぶって舟を急がせるような、ちょっとした所作にも、その人の覚悟や迷いがにじむ。こういう細部に触れていると、私たちも「完璧じゃなくていいけど、いざというときにどう動きたいか」を考えさせられます。 忙しさの中で“情”をどこかに置いてきてしまった気がする人。そんな人に、静かに効いてくる一冊だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

斬り捨て御免の権限を持つ、江戸幕府の火付盗賊改方(ひつけとうぞくあらためかた)の長官・長谷川平蔵。その豪腕ぶりは、盗賊たちに“鬼の平蔵”と恐れられている。しかし、その素顔は「妾腹の子」として苦労をし、義理も人情も心得ている。昔は大いに遊び、放蕩無頼の限りを尽くしたことも。テレビに舞台に、人気絶大の鬼平シリーズ第一巻は「唖の十蔵」「本所・桜屋敷」「血頭の丹兵衛」「浅草・御厩河岸」「老盗の夢」「暗剣白梅香」「座頭と猿」「むかしの女」を収録。
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