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死神の精度 (文春文庫)

死神の精度 (文春文庫)

伊坂 幸太郎

文藝春秋 / 2025-02-05

累計読者数6
平均ハイライト数 7.2件/人
推定読了時間 約4時間10分
star総合評価 59/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 79%

この本について

仕事や日常がうまく転がらなくて、「これって全部ただ流れてるだけなんじゃ…」みたいな感覚になることってありますよね。自分の選択に自信が持てないまま時間だけが進んでいく感じとか、他人の言動にいちいち揺さぶられてしまう自分にうんざりしたりとか。そんな時に、ふと「人生って何なんだろう」と立ち止まりたくなるけれど、重たい説教は求めていない、という人は多いと思います。 『死神の精度』は、そういう心境に妙に寄り添ってくる本でした。死神という存在が人間の日常を観察することで、逆に「人間あるある」が浮かび上がる構造なんですが、その視点が不思議と軽やかなんです。たとえば、人はつまらない差で優越感を覚えたり、強がったり、何でも人生に結びつけて意味を探したりする。そういうちょっとした癖を、冷静でズレた死神の目線で見ると、「ああ、自分だけじゃないんだ」と肩の力が抜ける瞬間がくるんですよね。 そして、この作品が効いてくるのは、人生の“派手な上流”だけじゃなくて、“地味でゆらゆら流れる下流”にもちゃんと意味を見出してくれるところです。何が起こるか分からないし、幸せか不幸かなんて最後まで判定できない。それでも、いま目の前で続いている「ただの時間」も、悪くなかったと思える余白がある。死を扱っているのに、読後に妙なあたたかさが残るのは、この視点の変化のおかげだと思います。 淡々と生きているだけに思えて、どこか息苦しい人。そんな人に、少しだけ呼吸がしやすくなるきっかけをくれる一冊です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

伊坂幸太郎の人気シリーズが【新装版】で登場! 好きなものは音楽、嫌いなものは渋滞。彼が仕事をすると必ず雨が降る——。クールで真面目な死神・千葉は、人間の世界に溶け込み、七日間の調査で対象者の「死」に可否の判断を下す。自分の運命を知らない人々と旅行をしたり、窮地に陥ったり。死神と人の奇妙なかけあいが癖になる傑作短編集。著者の特別インタビューも収録! 単行本 2005年6月 文藝春秋刊 文庫版 2008年2月 文春文庫刊 文庫新装版 2025年2月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫新装版を底本としています。新装版には、新たに「著者特別インタビュー」が収録されています。その他の収録作に変更はありません。
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