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AX アックス (角川文庫)

AX アックス (角川文庫)

伊坂 幸太郎

KADOKAWA / 2020-02-21

累計読者数20
平均ハイライト数 7.2件/人
推定読了時間 約4時間22分
star総合評価 48/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 20%

この本について

人間関係のことで、何が正しくて何が間違いなのか、自分でもよく分からなくなる時があります。いいことがあったから不満が消えるわけでもないし、相手のために動いたつもりが、どこかで自分の都合を押しつけていただけだったんじゃないか…みたいな、あのどうにも言語化しづらいモヤモヤです。 『AX』を読んでいて感じたのは、その曖昧な“揺れ”を無理に整理しようとせず、むしろ抱えたまま進んでいく姿が静かに描かれているところでした。例えば「感情は相殺されない」という言葉に救われる人は多いと思います。うまくいっている部分があっても、別のところでは傷つく。それをプラスマイナスの計算で片づけなくていいんだ、という視点は、人間関係の息苦しさを少し軽くしてくれるはずです。また「君のお父さんは君の父親です。ただそれだけです。」のような割り切り方も、血縁や役割に過度な意味を背負わせすぎていた自分に気づかせてくれます。 さらに、言葉の選び方……逡巡、翻し、杞憂、諦観といった語が並ぶあたりに、読者が“この人は本当に迷いながら生きている”と感じ取っている気がします。派手な成長物語ではなく、現実に近い、踏みとどまりながら選んでいく人間の姿が丁寧に描かれているんですよね。 人の気持ちの複雑さに振り回されてしまう人に、静かに届く一冊だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

【伊坂幸太郎史上最強のエンタメ小説、『グラスホッパー』『マリアビートル』に連なる待望作!】 <<鳴りやまぬ驚愕と感涙の声!>> ★2020年の年間文庫ランキング4冠達成! ★2018年 本屋大賞 ノミネート作! ★第6回静岡書店大賞(小説部門) 大賞受賞作! ★フタバベストセレクション2017(フタバ図書) 第1位! 最強の殺し屋は――恐妻家。 物騒な奴がまた現れた! 物語の新たな可能性を切り開く、エンタテインメント小説の最高峰! 「兜」は超一流の殺し屋だが、家では妻に頭が上がらない。 一人息子の克巳もあきれるほどだ。 兜がこの仕事を辞めたい、と考えはじめたのは、克巳が生まれた頃だった。 引退に必要な金を稼ぐため、仕方なく仕事を続けていたある日、爆弾職人を軽々と始末した兜は、意外な人物から襲撃を受ける。 こんな物騒な仕事をしていることは、家族はもちろん、知らない。
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