
なぜ、「怒る」のをやめられないのか~「怒り恐怖症」と受動的攻撃~ (光文社新書)
片田 珠美
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推定読了時間 約5時間5分
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この本について
仕事でも家庭でも、ほんとは腹が立っているのに、言葉にできずに沈黙でやり過ごしてしまうことってありませんか。相手に怒りをぶつけたくないというより、自分が怒るところを見たくない、そんな感覚に覚えがある人は多いと思います。僕自身、なぜか同じようなミスが続いたり、距離を置きたいのに相手に気を遣いすぎたりして、「これって何なんだろう」とモヤモヤしていました。 この本が効くのは、怒りを抑え込んだときに起きる“回りくどい反応”の正体を、具体的な場面で見せてくれるところです。忘れっぽさや怠慢、不機嫌な沈黙が、じつは怒りの別の出方かもしれないという視点は、日常の行動を見直すきっかけになります。また、「いい人でいたい」という欲望が怒りを押し潰し、結果として自分を追い詰めてしまう構造も丁寧に描かれていて、責めるというより「そういう仕組みなんだよ」と教えてくれる感じです。怒りを一度言葉にするだけで状況が変わることがある、という現実的な提案も、無理なく試せる範囲に収まっています。 自分の怒りに気づくのが苦手な人、気づいていても出し方がわからない人には特に刺さる本だと思います。怒らないことを美徳と思い込んで抱え込んでいるものを、そっとほどいてくれる一冊でした。
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出版社による紹介
「怒り」とは、「何かうまくいっていないことがある」というサイン。生きる上で非常に重要な感情である。しかし「怒りを自覚すること」の大切さを教えてもらえず、我慢させられるばかりで(または理不尽な怒りの恐怖の中で)育つと、「怒り恐怖症」に陥ってしまう。その症状としては二つにわかれる。一方は怒ることを否認し、怒りを自分自身に向けたり、怒りを偽装して「受動的攻撃」という形(「やるべきことをしない」「遅らせる」「忘れる」等々)で敵意を表出する。もう一方は、怒りを溜めこんだあげく、キレる症状である。「怒らない」ことが盛んに目指されるが、抑圧した怒りは必ず別の形で表れ、連鎖し、人間関係や自分自身を傷つける。本書ではしつこい怒りを醸成する依存や支配、競争関係に注目しつつ事例を分析。怒りを適切に表現する大切さとその方法を探っていく。
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