
侍(新潮文庫)
遠藤周作
株式会社朝日新聞出版 / 2017-11-07
累計読者数4
平均ハイライト数 21.5件/人
推定読了時間 約3時間25分
star総合評価 67/100
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この本について
日々仕事をしていると、「自分が見ている世界って、案外せまいんじゃないか」とふと思う時があります。目の前の正しさに寄りかかりながら、でもどこかで揺れている感じ。人との価値観の違いに疲れたり、自分の基準が通じない場に出ると、足元がふわっとするあの感覚です。 遠藤周作『侍』を読んでいると、まさにその“足元がゆらぐ瞬間”を他人事じゃなく感じさせられます。谷戸しか知らなかった侍が、異国で自分の前提をひっくり返されていく。宗教観の違いに戸惑い、世界の広さに不安を覚え、信じてきたものに罅が入る。読者が保存している抜粋の多くも、この「自分の前提が溶けていく恐さ」に吸い寄せられているように思います。現世利益的な信心や、日本人の“役に立たないもの”への無関心に言及する場面も、結局は自分の価値観への問い直しとして響くのだと思います。 この物語が効くのは、何かを変えたいわけじゃないけれど、このままの世界の捉え方でいいのか迷っている時です。異文化との衝突を書きながら、その奥にある「人が世界をどう受け止め、どう揺れながらも生きていくか」という部分が静かに残る。誰かに答えを教わるのではなく、自分の“見えていなかった景色”に気づかされる読書でした。 自分の前提を一度棚に上げてみたい人に、静かに刺さる一冊です。
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出版社による紹介
2013年、常設化された侍ジャパンの初代監督に就任した小久保裕紀。監督未経験での就任、コーチの人事、大谷翔平の離脱、メジャーリーガーの情報収集など、激闘の4年間を振り返る。準決勝敗退ながら、著者が至った境地「開き直り」の真意とは。
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