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昔話の深層 ユング心理学とグリム童話 (講談社+α文庫)

昔話の深層 ユング心理学とグリム童話 (講談社+α文庫)

河合隼雄

講談社 / 1994-02-18

累計読者数8
平均ハイライト数 23.1件/人
推定読了時間 約3時間8分
star総合評価 53/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 14%

この本について

人と距離を取るのが下手だったり、気づけば何かを抱え込みすぎていたり、相手のためのつもりがいつのまにか自分の首をしめていたり。そんな経験、僕もよくあります。頭では「手放したほうがいい」とわかっていても、心の底でうごめくものの正体がつかめないまま動けなくなる。河合隼雄の『昔話の深層』は、この“うごめく正体”に静かに光を当ててくれる本でした。 昔話に出てくる母なるものや継母、火や森といったイメージが、単なる物語のパーツではなく、僕たち自身の無意識にある元型の表れとして読み解かれていく。たとえば「相手を守るつもりが、いつの間にか自立をさまたげてしまう」という指摘はドキッとしましたし、「知識が増えすぎて、体験そのものを感じられなくなる」という話は、スマホに支配されがちな日常にもそのまま重なるところがありました。さらに、昔話の主人公が地下や森へ降りていく構図が、僕らが不安の底へ降りていくときの心の動きと重なるのもおもしろいところです。 この本が特別なのは、昔話の解説にとどまらず、読者の内側で静かに起きていることを言語化してくれる点だと思います。何かを抱えて手放せない自分や、誰かの影響から抜けきれない自分に気づきたい人には、とても相性がいいはずです。こんな人に刺さるのは、理屈よりも「自分の奥にある得体のしれない感覚」を確かめたい人だと思います。 物語を通して自分の深層にゆっくり降りていく体験をしたいときに、そっと開きたくなる一冊でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

人間の魂、自分の心の奥には何があるのか。“こころの専門家”の目であのグリム童話を読むと……生と死が、親と子が、父と母が、男と女が、そしてもう1人の自分が、まったく新しい顔を心の内にのぞかせる。まだまだ未知に満ちた自分の心を知り、いかに自己実現するかをユング心理学でかみくだいた、人生の処方箋。
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