
テロルの決算
沢木耕太郎
文藝春秋 / 2008-11-10
累計読者数4
平均ハイライト数 20.8件/人
推定読了時間 約4時間26分
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この本について
仕事でも生活でも、「人はなぜこんなにも揺れるのか」を前に立ち尽くす瞬間があると思います。立場が変われば言葉も変わるし、周りの期待に合わせて動いてしまうこともある。あとになって「あの一歩は本当に自分の意思だったのか」と振り返ってモヤモヤするあの感じです。 『テロルの決算』を読んでいると、浅沼稲次郎や山口二矢がたどった“揺れ”の質感が、驚くほど生々しく迫ってきます。思想や派閥の対立といった大きな話よりも、その裏にある、人としての逡巡や、ちょっとした選択が取り返しのつかない方向に転がっていく怖さが強く残る。本書が効くのは、そうした揺れの背後にある「何に心が動いたのか」「どこに脆さがあったのか」を具体的に見せてくれるところだと思います。たとえば、中国での強烈な体験が浅沼の言葉を変えていく過程や、二矢が周囲の“過激な会話”を都合よく解釈していく幼さなど、どれも極端な世界の話なのに、不思議と自分たちの日常の延長に見える瞬間があるはずです。 立場や役割に押しつぶされそうになったり、「自分は何を拠りどころに動いているんだろう」と迷う人には特に刺さると思います。歴史的事件の本というより、人がどこで歪み、どこで踏み外すのかを静かに見つめ直すための一本として、かなり現実的な示唆をくれました。
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出版社による紹介
本作はもはや伝説。沢木耕太郎の最高傑作がついに電子書籍化! あのとき、政治は鋭く凄味をおびていた。ひたすら歩むことでようやく辿り着いた晴れの舞台で、61歳の野党政治家は、生き急ぎ死に急ぎ閃光のように駆け抜けてきた17歳のテロリストの激しい体当たりを受ける。テロリストの手には、短刀が握られていた。社会党委員長・浅沼稲次郎と右翼の少年・山口二矢——1960年、政治の季節に交錯した2人のその一瞬、“浅沼委員長刺殺事件”を研ぎ澄まされた筆致で描き、多くの人々の心を震わせたノンフィクションの金字塔。第10回(1979年)大宅壮一ノンフィクション賞受賞作。
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