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世にも奇妙な人体実験の歴史 (文春文庫)

世にも奇妙な人体実験の歴史 (文春文庫)

トレヴァー・ノートン and 赤根洋子

文藝春秋 / 2016-11-10

累計読者数10
平均ハイライト数 5.2件/人
推定読了時間 約5時間32分
star総合評価 39/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 17%

この本について

最近、正しさとか専門性に触れるたびに、「結局どこまで信じていいんだろう…」みたいな気持ちになることが増えてきました。知識が欲しい反面、浅い理解で判断を誤るのも怖い。でも、世の中に“完全に安全な知識”なんてあるのか、と立ち止まることもあります。 『世にも奇妙な人体実験の歴史』は、まさにそのモヤモヤを別方向から揺さぶってくれる本でした。登場するのは、常識を疑い、自分の身体すら実験材料にした人たちばかりで、彼らの行動は当然おすすめできるものではありません。ただ、歴史を追っていくと「人間はどこまで分からないまま突き進んでいたのか」とか、「評価されるのは誰で、現場でリスクを負ったのは誰なのか」といった構図が妙に今と重なります。知識の限界、権威の偏り、判断の誤り…そういうものが生々しく浮かび上がってくる感覚があります。 読み終える頃には、知識を“正しく使う”ことよりも、“どんな前提が抜け落ちているのか”に目が向くようになりました。自分も日々判断に迷う側の人間ですが、こういう歴史を知っておくと、少なくとも無自覚に流されにくくなる気がします。 「専門家の意見をどう受け取ればいいか悩みがちな人」に静かに刺さる一冊だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

マッドサイエンティストの世界へ、ようこそ 性病、コレラ、放射線、毒ガス……。人類の危機を救った偉大な科学者たちは、己の身を犠牲にして、果敢すぎる人体実験に挑んでいた! 自身も科学者である著者は、自らの理論を信じて自分の肉体で危険な実験を行い、今日の安全な医療や便利な乗り物の礎を築いた科学者たちのエピソードを、ユーモアたっぷりに紹介します。 解剖学の祖である十八世紀の医師ジョン・ハンターは、淋病患者の膿を自分の性器に塗りつけて淋病と梅毒の感染経路を検証しました。十九世紀の医師ウィリアム・マレルは、ニトログリセリンを舐めて昏倒しそうになりますが、血管拡張剤に似た効果があると直感。自己投与を続けて、狭心症の治療薬として確立するもとになりました。二十世紀、ジャック・ホールデンは潜水方法を確立するために自ら加圧室で急激な加圧・減圧の実験を繰り返し、鼓膜は破れ、歯の詰め物が爆発したといいます。 その他にも放射能、麻酔薬、コレラ、ペストなどの危険性の解明に、自らの肉体で挑んだマッド・サイエンティストたちの奇想天外な物語が満載。その勇気と無茶さに抱腹絶倒するうち、彼らの真の科学精神に目を開かされる好著です。 解説・仲野徹
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