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岳飛伝 七 懸軍の章 (集英社文庫)

岳飛伝 七 懸軍の章 (集英社文庫)

北方謙三

集英社 / 2017-05-24

累計読者数5
平均ハイライト数 12.2件/人
推定読了時間 約4時間49分
star総合評価 44/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 10%

この本について

仕事でも日常でも、気づけば「ちゃんと生きるって何なんだろう」と考え込んでしまうことがあります。役に立っている実感が持てなかったり、誰かとの関係がうまくいかずに勝手に落ち込んだり、あるいは自分の弱さに触れてしまって動けなくなったり。そういう時に、無理に前向きになれと言われても余計つらいだけなんですよね。 『岳飛伝 七』にある抜粋を読んでいると、生きることを大仰なテーマとしてではなく、「営み」として捉え直す視点が見えてきます。火をおこす、食べる、誰かと話す、弱さを認める。一見ささいに思える行為が、人をもう一度立ち上がらせる土台になっていく感じがあって、読んでいるこちらが落ち着くんです。岳飛たちの激動の生活の中でも、「結局、生き延びた以上、やることはある」と腹を据える姿勢や、貸し借りの感情がうまく扱えない不器用さは、現代の自分たちにもそのまま響きます。 もうひとつ、この巻が沁みるのは、「人の成長は劇的な転換ではなく、越えるべきものを自分で越える時にしか起きない」という空気が流れているところです。張朔のように、避けていた相手と向き合う場面や、鍋ひとつで生活を組み立て直す場面は、ドラマチックではないのに妙に胸に残ります。大事な変化って、こういう小さな具体の積み重ねからしか生まれないんだよなと。 大きな答えを求めるより、「今日どう生きるか」を静かに整えたい人に刺さる巻です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

南宋の根本を揺るがす「印璽・短剣」と引き換えに、秘密裏に南宋を脱出した岳飛。直後、許礼ら南宋軍に追われるも、梁山泊の致死軍に守られ南下、大理の近くで居を構えることに。そんな中、弱体化したかに思われた青蓮寺の不穏な気配が其処彼処で感じられるようになる。一方、秦容のいる南の開墾地は銭が流通し、町としての機能が整い始めていた―。独り聳立する岳飛。ついに岳家軍、再起の第七巻。
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