
マンガでやさしくわかる学習する組織
小田理一郎 and 松尾陽子
日本能率協会マネジメントセンター / 2017-06-30
この本について
チームで何かを変えようとするとき、どうしてあんなに空気が重くなるんだろう、とよく考えます。手を動かす人も、方向を示す人も、みんな前に進みたい気持ちはあるのに、議論がかみ合わなかったり、誰かが黙ってしまったり。自分の立場から見えている世界と、相手の頭の中の「前提」が、微妙にずれているだけなのに、それに気づけないまま進めば進むほどお互い苦しくなるんですよね。 『マンガでやさしくわかる 学習する組織』は、そのズレの正体を「メンタル・モデル」や「システム思考」という言葉で分解しながら、なぜ話がこじれるのか、なぜ変化に抵抗が生まれるのかを、実際のチームの行動として理解できる本でした。強引に変えようとすると反発が強まるのに、自分で状況を理解し、選択肢を考えるプロセスに関わった人は前向きになる、という指摘は、自分の経験と完全に一致していてドキッとします。また、結果が出ないときほど「関係性の質」や「思考の質」が落ちやすいという話も、日々の小さな行き違いが積み上がる現場ではかなりリアルです。 この本は、単に組織論を教えるというより、「いつもの職場の空気をどう読み替えればいいか」を教えてくれます。相手の話をどう聴くか、自分の意見をどう出すか、どこに自分の前提が潜んでいるのか。その視点が一度入るだけで、同じ会議でも違う景色に見えてくるはずです。変化を起こしたいのに、誰も悪くない摩擦だけが続く……そんな状況にいる人ほど刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの28%が集中しています。
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