
TRUST 世界最先端の企業はいかに〈信頼〉を攻略したか
レイチェル・ボッツマン and 関 美和
この本について
最近、何を信じて動けばいいのか分からなくなる瞬間が増えました。組織の発表よりSNSの口コミのほうが信用できたり、逆に情報が多すぎて何を信じていいのか判断が揺れたり。自分の感覚が変なのかと思っていたけれど、どうやら時代そのものが大きく揺れているようです。 『TRUST』が面白いのは、「ブロックチェーンすごい!」みたいな単純な話ではなく、なぜ信頼の置き場所が国家や大企業から個人やテクノロジーに移っているのか、その背景をかなり具体的に描いているところです。たとえば評判が通貨のように機能するクリプト市場の話や、エリートへの信仰が薄れたことで起きている信頼の再配置の話。自分が今感じている不安や戸惑いが、単に自分だけの弱さではなく、構造的な変化の一部なんだと腑に落ちます。 読みながら、小さな行動レベルでの視点の変化も起きました。たとえば「人は見知ったものを信頼する」という指摘を踏まえると、新しい提案を通すときにどこを“馴染み”に寄せればいいのかが見えてくるし、組織の意思決定が遅れる理由にも少し優しくなれます。また、信頼が壊れるのではなく形を変えて移動しているだけだという考え方は、むやみに悲観しなくていい根拠になりました。 テクノロジーに詳しくなくても、今の時代の空気がどこから来ているのか知りたい人には刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの38%が集中しています。
読書の順序
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