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ロートレック荘事件(新潮文庫)

ロートレック荘事件(新潮文庫)

筒井康隆

新潮社 / 1995-01-30

累計読者数3
平均ハイライト数 11.7件/人
推定読了時間 約2時間44分
star総合評価 62/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 89%

この本について

仕事でも人間関係でも、自分の感情がどこまで健全で、どこから歪みなのか分からなくなる時があります。相手を思っているつもりなのに、実は自分の孤独や劣等感に引きずられているだけなんじゃないか…そんなモヤモヤを抱えたまま日々を進めてしまうこと、けっこうあると思います。 『ロートレック荘事件』は、一見ミステリですが、読みどころは犯人探しよりも、登場人物が自分の欲望や執着に気づけないまま暴走していく“心のねじれ”そのものです。保存されていた抜粋も、多くが愛憎・自己像・被害者意識に関する場面で、読者の視線が「人はどこまで自分を誤解したまま動いてしまうのか」という点に向いているのがよくわかります。自分の感情を正しいと思い込む危うさや、「愛している」つもりがいつの間にか相手を歪めてしまう瞬間を、物語の中で嫌というほど突きつけられます。 読み終えたあと、他人の行動を見るときも、自分の判断に少し距離を置けるようになる感じがあります。感情の暴走はドラマの中だけの話じゃなく、日常でもミニサイズで起きているんだよな、と冷静になれるというか。 人の心の黒さを真正面から見たい人、あるいは「自分の感情の扱い方に自信がない」と感じている人に刺さる一冊です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

夏の終わり、郊外の瀟洒な洋館に将来を約束された青年たちと美貌の娘たちが集まった。ロートレックの作品に彩られ、優雅な数日間のバカンスが始まったかに見えたのだが……。二発の銃声が惨劇の始まりを告げた。一人また一人、美女が殺される。邸内の人間の犯行か? アリバイを持たぬ者は? 動機は? 推理小説史上初のトリックが読者を迷宮へと誘う。前人未到のメタ・ミステリー。
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