
キレる!(小学館新書)
中野信子
集英社 / 2019-06
この本について
最近、人との距離感でモヤつくことが増えていませんか。強い口調で来られるとつい引いてしまうけれど、引いたら引いただけ相手が乗ってくるような圧の強い人もいる。逆に、自分が怒りっぽい側に回ってしまい、後から落ち込むこともある。どちらにしても「うまい立ち位置」がわからないまま日々を回している感じ、よくわかります。 この本は、いわゆる精神論ではなく、脳のメカニズムから怒りや支配の構造を説明してくれるので、変に自分を責めなくて済むところが助かりました。たとえば、セロトニンが少ないと前頭前野の働きが弱まり衝動的になりやすいという話は、単なる性格ではなく状態として見られるようになるし、相手の支配性が強いのか、自分が境界線を示せていないのかを切り分ける視点も得られます。また、ニコニコしながら主張を曲げない交渉の仕方や、売り言葉をうまく外す返し方のように、現場で試せる工夫も多いです。 「怒らないのが正しい」でも「強く出れば勝てる」でもなく、自分の心身の状態を知りつつ、必要なときには線を引く。そのための材料を静かに揃えてくれる本でした。自分が怒りに振り回されやすい人はもちろん、相手の感情に押されてしまいがちな人にも刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの14%が集中しています。
読書の順序
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