
無意識さん、催眠を教えて
大嶋 信頼
主婦の友社 / 2020-09
この本について
人と話すとき、「ちゃんとしなきゃ」と思えば思うほど会話がぎこちなくなること、ありませんか。相手の機嫌に引っ張られたり、理由もなく緊張が湧いてきたりして、自分でもよくわからないまま疲れてしまう。僕もずっとそのループにハマっていました。 この本がおもしろいのは、「意識でなんとかしよう」としている限り、そもそも会話も対人関係も噛み合わない、という前提で書かれているところです。呼吸を合わせるだけで相手との距離がふっと近づいたり、相手の緊張が自分にうつる仕組みをミラーニューロンで説明してくれたり、「うまくやろう」として暴走する意識を静かに脇に置く感覚が、具体的なエピソードを通して腑に落ちてきます。無意識に任せると言われると怪しげに聞こえるかもしれませんが、本書で描かれているのは、もっと地味で現実的な“力みの抜け方”に近いものです。 読んでいて特に印象に残ったのは、自分の緊張や不快感が「本当に自分のものなのか?」という視点。呼吸合わせを練習していた著者が、電車で他人の不快な記憶に反応して、自分の中の古い記憶が整理されていくくだりは、対人関係のしんどさを抱える人には、そのまま日常の風景として理解できると思います。「相手と戦わなくていい」という実感が、じわっと湧いてくる感じがあります。 会話で肩に力が入りがちな人、相手の感情に振り回されやすい人、意識で頑張りすぎてしまう人には、とくに刺さるはずです。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
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