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ペルソナ 脳に潜む闇 (講談社現代新書)

ペルソナ 脳に潜む闇 (講談社現代新書)

中野信子

講談社 / 2020-10-21

累計読者数4
平均ハイライト数 41.3件/人
推定読了時間 約2時間26分
star総合評価 70/100
menu_book精読型
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この本について

「世間から見た成功と、自分の満足って全然一致しないな」とか、「自分の選んだ生き方がこれでいいのか分からないまま毎日が進んでいく」とか、そんなモヤモヤを抱えたまま働いている人は多いと思います。僕自身、他人の基準に寄せてしまう癖が抜けずにしんどくなることがあって、それを言語化できないまま放置してきました。 『ペルソナ 脳に潜む闇』は、そんな“正体の分からない息苦しさ”に対して、脳の仕組みや社会の背景を手がかりに「なぜそう感じるのか」を落ち着いて説明してくれます。たとえば、世間の基準に合わせすぎてしまうのは、良心や自意識を司る脳の領域が常に活動しているからだと知ると、単なる性格じゃなく構造の話なんだと分かって少し楽になります。また、努力すれば何でも乗り越えられるという物語が機能しにくい時代に、無理に元気づけるのではなく、「満足度の軸を自分側に戻していい」と現実的に示してくれるのも安心できました。親子関係や生育環境がいまの自分にどう影響しているのかについても、突き放した説明ではなく、感情のしつこさまで含めて扱われているのがありがたいところです。 他人の声が大きく聞こえすぎて自分の基準を見失いがちな人には、とくに静かに刺さる本だと思います。自分がなぜこう感じてしまうのかを、責めるでもなく甘やかすでもなく、淡々と整理してくれる一冊でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

人間関係が苦手だった私は、その原因を探ろうと、いつしか「脳」に興味を持つようになった。 親との葛藤、少女時代の孤独、男社会の壁…人間の本質をやさしく見つめ続ける脳科学者が、激しくつづった思考の遍歴。初の自伝! 「脳は一貫していることの方がおかしいのだ。自然ではないから、わざわざ一貫させようとして、外野が口を出したり、内省的に自分を批判したりもするのである。一貫させるのは、端的に言えば、コミュニティから受けとることのできる恩恵を最大化するためという目的からにすぎない。 私たちは、複数の側面を内包しながら、これらを使い分けて生きている。私たちの世代はこれを自覚的にできる人が旧世代よりも増えただろうが、人間というのは世代を問わず、そういうふうにできている。仕様だといってもよいだろう。 わたしのペルソナ(他社に対峙するときに現れる自己の外的側面)は、わたしがそう演じている役である、といったら言い過ぎだと感じられるだろうか? あなたが、わたしだと思っているものは、わたしではない。一時的に、そういう側面を見て取ってもらっているだけのことである。 わたしは存在しない。これは悲しいことではない。透明な存在であることを嘆く必要はない。だからこそ、来るべき変化に対応することができるからだ。もう変化のときは来ている」(中野信子) <主な内容> はじめに わたしは存在しない 無駄を肯定するということ/脳は一貫している方がおかしい 1章 サイコマジック――2020 脳は毎夜、夢を見ながら再構成されている/愛している、が伝わらない/「毒親」とはどういう存在なのか/アカデミズムは時代遅れの男性原理の象徴 2章 脳と人間について思うこと――2010~2019 『ホンマでっか!?TV』の洗礼/攻撃されたときの身のかわし方/ブレることは脳の高次な機能/メンサのこと/結婚するメリット 3章 さなぎの日々――2000~2009 世の中を良くしよう、にある胡散臭さ/専門家のアドバイスは脳の活動を停止させる/脳が作り出す微笑みのペルソナ/日本は「科学技術後進国」 4章 終末思想の誘惑 ――1990~1999 東大女子は第三の性別?/ネガティブな思考には独特の中毒性がある/バイオアートの可能性/脳研究を志した理由 5章 砂時計――1975~1989 他社の間違い探しをする人に発疹が出る/なぜ点数を悪く取れるのだろう/通知表に「利己的」と書かれて
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