
永守流 経営とお金の原則
永守 重信
日経BP / 2022-01-07
この本について
経営の本を読むと、どうしてもきれいな理論ばかりで、自分の足元に落とし込めずモヤっとすることが多いです。特にお金まわりや価格設定、金融機関との付き合い方は、現場で判断が揺れやすいところだと思います。僕自身も、売上ばかり見てしまったり、都合の良い“安全な言い訳”に流れそうになったりする瞬間があります。 『永守流 経営とお金の原則』を読んで刺さったのは、そういう迷いを「現実の判断基準」で切ってくれる点でした。モノの値段をどう決めるか、どの銀行に頭を下げに行くべきか、誰に営業を任せてよいのか——抽象ではなく、生々しい場面の積み重ねで教えてくれる感じです。例えば「借りにくいところほど金利が安い」「回収は早く、支払いは遅く」「技術より先にセールスを他人に任せるな」といった話は、理屈というより“そうしなかったときの痛み”まで想像できて、読みながら背筋が伸びました。また、植木の話に象徴されるように、コストを見る目の細かさや、曖昧な言葉で未来を濁さない姿勢も、経営以前に“判断する人間”としての軸を問われます。 結局、この本が効くのは、派手な成功法則を求めている人ではなく、日々の細かい判断に自信が持てず、「これでいいのか」と自問し続けているタイプの人です。僕もその一人でしたが、読み終えたあと、値付けや資金繰りを考えるときに余計な迷いが少し減りました。経営や事業づくりの“地に足のついた基準”を持ちたい人には、じわっと効くと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
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