ヨムナビ
生成と消滅の精神史 終わらない心を生きる (文春e-book)

生成と消滅の精神史 終わらない心を生きる (文春e-book)

下西 風澄

文藝春秋 / 2022-12-14

累計読者数10
平均ハイライト数 76.5件/人
推定読了時間 約6時間43分
star総合評価 74/100
menu_book精読型
check_circle推定完走率 38%

この本について

仕事でも私生活でも、心が思った以上に揺れる瞬間ってありますよね。何かに反応して落ち込んだり、急に不安になったり、その理由を言語化しようとしてもうまく掴めないまま終わることが多い。自分の心って、どこまでが「本来の自分」で、どこからが時代や環境に“作られたもの”なのか、正直よく分からないまま動いている気がします。 『生成と消滅の精神史』は、この「よく分からなさ」に真正面から向き合う本でした。心を普遍的なものとして扱うのではなく、文字の誕生から哲学、認知科学、仏教思想まで、人間が心をどう定義し、どう変えてきたのかをたどっていく。読んでいて一番効いたのは、心を一つの固定した“正解”として扱う必要がない、という視点でした。ソクラテスが心を統一体として作った歴史や、ヴァレラが身体と環境から意識が立ち上がると考えた経緯を知るだけで、「この感じ方しかできない自分」を責める気持ちが少しゆるみます。それと同時に、心というものが強化されるほど弱さも露出する、という指摘も妙に実感として刺さりました。 自分の感じ方に違和感があるとき、それを性格の問題にせず、「別の世界線の心のモデルがありえる」と思えるのは救いです。過去の人々がどんな枠組みで世界を捉え、そこからどう変わってきたのかを知ることで、今の自分の反応を少し外側から見られるようになる。本書はそういう“余白”を与えてくれる一冊でした。 自分の心を一度解体してみたい人、あるいは「このままの理解でやっていくのはしんどいな」と感じている人には特に刺さると思います。

この本に似ている本

すべて見る arrow_right_alt
書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

古代ギリシャから西洋哲学の歴史を紡ぎ直し、 認知科学、さらに夏目漱石へと至る。若き独立研究者が切り開く、 心と人類の新たな地平。 ソクラテスが心を神から切り離して以後、 人類の心は何度も作り直されてきた。 そもそも心とは何であったのか? AIが台頭する現代、心はどのように捉えられるか? 古代ギリシアから始まる思索の旅は、 西洋哲学の歴史を紡ぎ直し、 認知科学を辿り、夏目漱石へと至る。 学問領域を大胆に横断しながら紡ぎ出される、3000年の心の歴史。
library_books似た本をもっと見るmap書籍マップで探すroute読書パスガイドauto_awesomeAI診断で次の1冊を探す

読んだ内容を、もう忘れない。

BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。

無料ではじめる

クレジットカード不要