
現代戦争論 ――ロシア・ウクライナから考える世界の行方 (ちくま新書)
小泉悠
この本について
最近、「安全保障って結局どう考えたらいいんだろう」と立ち止まることが増えました。日々のニュースは流れてくるけれど、自分の生活とどうつながっているのかがつかみにくい。ロシアや中国という言葉を聞くだけで胃が重くなりつつも、だからといって極端な議論にはついていけない。そんなモヤモヤを抱えたまま過ごしている人は少なくないと思います。 『現代戦争論』は、そのモヤモヤをいきなりスッキリ解消してくれる本ではありません。ただ、「何をどう見落としているのか」を一段階クリアにしてくれる本ではありました。たとえば、ウクライナが経験した“抑止が破れた後の選択肢”という、耳を塞ぎたくなるような現実を正面から扱いつつ、日本が同じ状況を避けるには何を準備すべきかを淡々と示してくれる。さらに、インドや欧州が自国の利益を基準に動いているという指摘は、他国の行動を善悪で語っても意味がないことを思い知らされます。そして、ロシアのドローン生産の話や中古工作機械の流れなど、「戦争がどう“裏側”で成り立っているか」を具体的に追えるのも刺激的でした。 国家や戦争という大きすぎるテーマを扱いながら、自分の「何となく不安だけど考えきれない」という気持ちに接続してくれる本です。国際情勢の話に苦手意識があるけれど、そろそろ現実と向き合う準備をしたい人に特に刺さると思います。
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