
カンガルー日和 (講談社文庫)
村上春樹
講談社 / 1986-10-08
累計読者数7
平均ハイライト数 3.1件/人
推定読了時間 約2時間40分
star総合評価 33/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 10%
この本について
日々ちゃんと考えているつもりなのに、ふと「あれ、自分の頭の中ってこんなに空っぽだったっけ」と不安になる瞬間があります。やるべきことは積み上がるのに、気持ちだけがどこか遠くをさまよっている感じ。そんな時に手に取ると、不思議と自分の輪郭が戻ってくるのが『カンガルー日和』でした。 この本の効き方は派手ではないけれど、じわっと効きます。たとえば「求めているのは普通のハンバーグなのに、気付けばハワイ風で出てくる」という例えに、理不尽だけどどこか可笑しい日常の感覚がそのまま映っていて、肩が抜ける。あるいは「偶然の大地をあてもなく彷徨う」という一文が、いま自分が流されているように感じる時に、むしろそれでいいのかもしれないという余白をくれる。そして、カンガルーの赤ちゃんを巡る会話のように、理屈より“なんとなく”が世界を動かしている場面を見せつつ、その不可解さを笑わせてくれる。 大きな気づきを求めて読む本ではなく、散らかった頭の中にちょっとした空気穴があくような作品です。特に、すべてを整えきれないまま日々を続けている人に刺さると思います。日常の違和感をそのまま抱えたままでもいいんだ、と静かに思わせてくれる一冊です。
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出版社による紹介
「ねえ、あの袋の中に入るって素敵だと思わない?」…表題作/「ねえ、もう一度だけ試してみよう。もし僕たち二人が本当に100パーセントの恋人同士だったなら、いつか必ずどこかでまためぐり会えるに違いない」…「4月のある晴れた日に100%の女の子に出会うことについて」村上春樹が「毎月一篇ずつ楽しんだり苦しんだりしながら産みだしてきた」、都会の片隅のささやかな18篇のメルヘン。※電子版はテキストのみです。
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