
文系研究者になる―「研究する人生」を歩むためのガイドブック
石黒 圭
ひつじ書房 / 2021-02
この本について
研究のことを考えていると、「そもそも何を問いにすればいいのか」とか、「流行のテーマに乗ったほうがいいのか」とか、地味だけど避けて通れない迷いが出てきますよね。僕も大学院にいた頃、知識がスカスカのまま走り出して空回りしたり、先行研究の章を書くたびに自分の浅さに落ち込んでいました。 この本は、そういう“地に足がつかない感じ”を少しずつほどいてくれる実践的なガイドです。印象的なのは、無理にすべてを答えようとしなくていい、という姿勢が一貫しているところ。自信を持って書ける場所を丁寧に掘り下げ、危うい部分は無理に断定しない。そのバランスこそが論文の説得力になるという話は、書くことに不安を抱えている人にはかなり効きます。さらに、教科書をボロボロになるまで読み込んで基礎を“体系として”頭に入れることや、問いを立てる段階では他者の知恵を積極的に借りていいという指針も、実務的で救われます。 研究に限らず、知らない領域に踏み込むときの「どこから始めたらいいのか分からない」という感覚を丁寧に扱ってくれるので、自分のペースで学びたい人に向いていると思います。特に、「流行より、自分が取り組む必然性のあるテーマを選びたい」と感じている人には静かに刺さる一冊でした。
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多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの40%が集中しています。
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