
80歳の壁 (幻冬舎新書)
和田秀樹
幻冬舎 / 2022-03-28
この本について
年齢を重ねた家族や自分の体について、「これって病院に行くべきなのか」「数値が悪いって言われたけど本当に薬が必要なのか」と、はっきりした答えが出ないまま不安だけが残ることってありますよね。特に親の健康のことになると、正しさより“後悔したくない気持ち”が先に立ってしまうというか、僕もずっと同じように迷ってきました。 『80歳の壁』は、そのモヤモヤに対して「高齢者には高齢者の“正常”がある」という視点をくれる本でした。たとえば、80代で元気に暮らしている人は、その状態そのものが健康の証拠だという話。医師が数値だけを基準に治療を進めると、逆に元気を奪ってしまうケースがあるという指摘は、保存されていた抜粋からも強く刺さっていたように思います。それだけ、みんな“数値と現実のズレ”に悩んでいるんだと思います。また、認知症を病気というより老化の延長として受け止める姿勢や、病気と「闘う」より「共に生きる」という発想も、現実的で救いがありました。 この本は、医療の専門知識を押しつけるというより、「高齢期は個人差が大きい」という当たり前を丁寧に示してくれます。そのおかげで、親の老いにどう向き合うか、自分はどこまで頑張ってどこで手を抜いていいのか、判断の基準が少しだけクリアになる感覚がありました。 親の健康に過剰に心配してしまう人や、自分自身の老いが現実味を帯びてきた人に特に刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの34%が集中しています。
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