
ネット右翼になった父 (講談社現代新書)
鈴木大介
講談社 / 2023-01-19
この本について
親がいつの間にか極端な言動をするようになっていて、どう向き合えばいいのかわからない。そんなモヤモヤを抱えたまま実家に帰ると、気まずさと諦めのどちらに寄せればいいのか揺れることがあります。自分の中にある怒りや罪悪感まで混ざってくると、なおさらややこしいんですよね。 『ネット右翼になった父』は、その混乱を「整理するための視点」をくれる本でした。著者自身が父の言動を検証しながら、右傾化の背景にあった世代感覚や弱さ、家族関係のクセを丁寧に拾っていきます。ネット上の声が実際より大きく見えてしまう構造の話や、特定の価値観に“定食メニュー”的に収斂してしまう心理の話もあり、身近な人の変化をどう受け止めるかのヒントになる場面が多かったです。読んでいて「父が怒っていた対象より、そこに至る文脈のほうがずっと説明力がある」と腑に落ちる感覚がありました。 この本は、誰かを断罪するための材料ではなく、自分が抱えてきた違和感に名前をつけるための材料になります。特に「親とフラットに話せない」「価値観の断絶をどう扱えばいいかわからない」という人には静かに刺さると思います。自分の中の感情の位置づけが少しだけ動く、そんな読後感の一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第8章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの22%が集中しています。
読書の順序
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