ヨムナビ
体験格差 (講談社現代新書)

体験格差 (講談社現代新書)

今井悠介

講談社 / 2024-04-18

累計読者数10
平均ハイライト数 17.6件/人
推定読了時間 約3時間6分
star総合評価 58/100
menu_book精読型
check_circle推定完走率 41%

この本について

子どもの習い事や体験活動って、親の気持ちとしては「できるだけ広い世界を見せたい」と思う一方で、実際にはお金や時間、そもそも情報の少なさで選択肢が限られてしまうことがありますよね。自分が子ども時代にどんな体験をしてきたかによって、我が子に与えられる機会が変わってしまう、という現実にもどこかモヤっとします。 『体験格差』は、そのモヤモヤを「個人の頑張りでは埋めづらい構造の問題」として見せてくれる一冊でした。体験を届ける仕組みが地域ごとに細っていること。教室やクラブそのものが減っていること。そして、最終的には一人のコーチや講師といった“具体的な大人”が子どもの経験を左右していること。読んでいて抽象論ではなく、地域で実際に起きている変化の輪郭がクリアになっていきます。 同時に、希望の部分も描かれています。地域に精通したコーディネーターが子どもと体験を丁寧につないでいる現場や、学校外でのキャンプやお出かけが、困難を抱えた子どもの心の支えになっているという話。体験はぜいたく品ではなく、子どもの成長にとって必要なものなんだと、過剰にロマン化せずに教えてくれます。 自分の子どもにどう関わるべきか悩んでいる人、あるいは「地域の中でできる支援って何だろう」と考え始めている人には特に刺さる本だと思います。

この本に似ている本

すべて見る arrow_right_alt
書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

習い事や家族旅行は贅沢? 子どもたちから何が奪われているのか? この社会で連鎖する「もうひとつの貧困」の実態とは? 日本初の全国調査が明かす「体験ゼロ」の衝撃! 【本書のおもな内容】 ●低所得家庭の子どもの約3人に1人が「体験ゼロ」 ●小4までは「学習」より「体験」 ●体験は贅沢品か? 必需品か? ●「サッカーがしたい」「うちは無理だよね」 ●なぜ体験をあきらめなければいけないのか ●人気の水泳と音楽で生じる格差 ●近所のお祭りにすら格差がある ●障害児や外国ルーツを持つ家庭が直面する壁 ●子どもは親の苦しみを想像する ●体験は想像力と選択肢の幅を広げる 「昨年の夏、あるシングルマザーの方から、こんなお話を聞いた。 息子が突然正座になって、泣きながら「サッカーがしたいです」と言ったんです。 それは、まだ小学生の一人息子が、幼いなりに自分の家庭の状況を理解し、ようやく口にできた願いだった。たった一人で悩んだ末、正座をして、涙を流しながら。私が本書で考えたい「体験格差」というテーマが、この場面に凝縮しているように思える。 (中略) 私たちが暮らす日本社会には、様々なスポーツや文化的な活動、休日の旅行や楽しいアクティビティなど、子どもの成長に大きな影響を与え得る多種多様な「体験」を、「したいと思えば自由にできる(させてもらえる)子どもたち」と、「したいと思ってもできない(させてもらえない)子どもたち」がいる。そこには明らかに大きな「格差」がある。 その格差は、直接的には「生まれ」に、特に親の経済的な状況に関係している。年齢を重ねるにつれ、大人に近づくにつれ、低所得家庭の子どもたちは、してみたいと思ったこと、やってみたいと思ったことを、そのまままっすぐには言えなくなっていく。 私たちは、数多くの子どもたちが直面してきたこうした「体験」の格差について、どれほど真剣に考えてきただろうか。「サッカーがしたいです」と声をしぼり出す子どもたちの姿を、どれくらい想像し、理解し、対策を考え、実行してきただろうか。」――「はじめに」より
library_books似た本をもっと見るmap書籍マップで探すroute読書パスガイドauto_awesomeAI診断で次の1冊を探す

読んだ内容を、もう忘れない。

BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。

無料ではじめる

クレジットカード不要