
新 問いかけの作法
安斎勇樹
この本について
チームで働いていると、「あの人と話すと噛み合わないな」とか、「会議を重ねても、目的がどんどん曖昧になっていく気がする」といったモヤモヤがつきまといます。自分の伝え方が悪いのか、相手の問題なのか、それとも組織そのものの空気なのか。理由が分からないまま疲れてしまうこと、僕も何度もあります。 『新 問いかけの作法』は、その行き詰まりの正体を「個人」ではなく「時代の変化」として説明してくれるところがまず救いでした。軍隊型のやり方ではもう通用しない状況で、どうすればお互いのこだわりや衝動を引き出し合えるのか。この本は、そのための視点をかなり具体的に示してくれます。たとえば、苦手なメンバーへの違和感は相手の性格ではなく、自分が抑え込んできた感情の反射かもしれないという指摘。ここに気づけるだけで、相手を変えようと力むより、自分の内側に目を向ける余白が生まれました。また、意見が対立したときに結論を急がず、「この人は何を大事にしているのだろう」と背後の前提に耳を澄ますという姿勢は、実践してみると会議の雰囲気が本当に変わります。 さらに本書で印象的だったのは、チームの潜在力を引き出すのはスキルよりも「土壌づくり」だという点です。お互いのルーツやこだわりを共有できる仕組みがあるだけで、議論の質がゆっくりと変わっていく。これは冒険型の組織づくりという大きな話にもつながりますが、日々の小さな会話の積み重ねに落とし込める内容ばかりでした。 自分のチームがなんとなく停滞している気がする人。誰かを責めるでもなく、無理に前向きにさせるわけでもなく、「別の見え方」をそっと差し出してくれる本です。
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ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの38%が集中しています。
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