
睡眠の科学・改訂新版 なぜ眠るのか なぜ目覚めるのか (ブルーバックス)
櫻井武
講談社 / 2017-08-16
この本について
最近、寝ても疲れが抜けないとか、布団に入ったのに頭だけずっと起きているような感覚ってありませんか。自分もずっと「寝るコツ」ばかり探していたんですが、この本を読むと、そもそも眠気や覚醒ってどうやって生まれているのかがかなり具体的に見えてきました。感覚ではなく、脳の仕組みから理解できると、変に焦らなくなるんですよね。 たとえば、眠気の正体はアデノシンなどの睡眠物質の蓄積と、体内時計の信号の“シーソー”で決まるという話があって、夜に眠くならないのは意志の弱さではなく、ただこのバランスが噛み合っていないだけだと知れます。また、食事のタイミングが睡眠にそこまで影響する理由や、レム睡眠とノンレム睡眠がそれぞれ脳のどんな作業を担当しているのかも、研究ベースで説明されていて、「寝る=休む」以上の意味がはっきり見えてきます。 個人的に一番しっくりきたのは、レム睡眠時に大脳辺縁系が活発になることで、記憶の“重みづけ”が行われているという視点でした。日中のモヤモヤや不安が寝て起きると少し整理されている感じって、理由があるんだなと腑に落ちます。睡眠を「気合でなんとかするもの」と思っていると、こういう仕組みが抜け落ちてしまうんですよね。 科学的な話は多いですが、生活に落とし込める示唆が多くて、無理なく寝る環境を整えたい人に合うと思います。特に「寝つきが悪い理由を、自分の性格のせいにしがちな人」には刺さりやすい一冊です。
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