
不機嫌は罪である (角川新書)
齋藤 孝
KADOKAWA / 2018-05-10
この本について
仕事で余裕がない日ほど、ふとした瞬間に「なんで自分ばかりこんなにイライラしてるんだろう」と落ち込むことがあります。相手が悪いわけでもなく、ただ呼吸が浅いまま会議に入り、反応できずに空気が重くなる。こちらの不機嫌が場に伝わっていく感じがして、自己嫌悪だけが残る。そんなときに、この本が少しだけ景色を変えてくれました。 印象的だったのは、香川選手を抱き上げて喜ぶクロップ監督の話や、青学の原監督の姿勢です。実績うんぬんではなく、「上機嫌の扱い方がうまい人がいる」と具体的にイメージできたことで、感情は才能じゃなく技術でもあるんだと腑に落ちました。しかも本書は、呼吸の仕方、姿勢をととのえること、会議でちゃんと反応を返すことなど、今日からできる小さな行動ばかりが続きます。特に、デスクワークの途中で肩甲骨をほぐすだけで気分が変わるという話は、実際やると想像以上に効きました。 「不機嫌を表に出しても、事態は何も解決しない」という一文がありますが、これは叱咤ではなく、ただの事実として静かに書かれています。その温度感がちょうどよくて、自分の機嫌を整えるのは“立派な知的行為”なんだと自然に受け取れました。根性論に頼らず、淡々と上機嫌のスイッチを増やしていく感じです。 周りに振り回されやすい人、仕事中の「小さな不機嫌」を放置しがちな人には、とても相性がいい一冊だと思います。僕自身、うまくいかない日の逃げ道としてそっと棚に置いてあります。
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