
世界インフレと戦争 恒久戦時経済への道 (幻冬舎新書)
中野剛志
幻冬舎 / 2022-12-14
この本について
物価がじわじわ上がっているのに、自分の給料は変わらないまま。ニュースでは利上げだ財政赤字だと騒いでいるけれど、結局なにが原因で、どう動けばいいのかよく分からないまま日々が過ぎていく。僕もずっとそのモヤモヤを抱えていたタイプですが、この本は「今の世界で起きていること」を自分の頭で整理するきっかけになりました。 読んで驚いたのは、よく耳にする“インフレ”がひとつではなく、需要が伸びて起こるものと、供給が詰まって起こるものでは全然意味が違うという指摘です。今の物価高が後者なら、利上げだけでは逆効果になるという話は、ニュースの見え方がかなり変わりました。そして、政府の支出には資金の制約よりも「使える実物資源の量」の方が重要だという説明も、財政議論の前提をひっくり返すような内容で、自分が思っていたより世界はもっと構造的に動いているのだと気付かされます。 もう一つ印象に残ったのは、グローバリゼーションが“自然に進む流れ”ではなく、覇権国家の戦略によって作られたものだという視点です。それが終わりつつあるなら、国内で供給力をどう整えるか、内需をどう支えるかなど、個人では見えにくいレベルの変化が確かに進んでいると腹落ちしました。 今の物価高を「肌感」だけで受け止めるのがしんどくなってきた人、世界の変化と自分の生活のつながりをもう少し丁寧に理解したい人には、すっと入ってくる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの32%が集中しています。
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